東京S邸、11月15日に現場にお邪魔させて頂いた。念願かなっての現場見学である。
最寄駅から現場に近づくと、写真で見なれた通りと足場のシートが見えてくる。中里棟梁と現場を担当している月舘が迎えてくれた。「東京に居る気がしない」とは、私の第一声。このメンバーにて、青森で仕事をしているし、錯覚を覚える。ゆっくりと写真を撮りながら現場を見学させて頂く。ついで外の様子を確認、外部は庭も作り込まれるので、現状を体感しておきたかったからだ。
内部に戻り、各室の窓外の景色を確認しながら、完成型を頭に思い描く。都心の一等地でもあり、高さ制限や防火規制のある中で、ギリギリのラインを厳守しながら、ずっと人に近い寸法で構築されている建築。そうこうしていると、「こんにちは!御苦労さまです。」と元気の良いお声が。施主のSさん御夫婦と、11か月になる娘さんだ。早速、御挨拶させて頂くが、初めての対面でありながらも、旧知の間柄のような、そんな親しみを感じる。Sさんのお人柄そのままである。初対面でありながらも、建築の話しに華が咲く。Sさん御夫婦も2週間ぶりの現場見学だそうで「あっ!サッシが付いた」とか、その進捗を喜ばれていた。
建築の紹介、打ち合わせの様子などは次回以降にお伝えする事とし、S様ご家族にお会い出来た事には、心より嬉しく、何よりその御家族のお人柄そのものだ。自分たちの家造りにも、本当に真剣で随分と勉強され、それを設計者にぶつける。本当に、あっと言う間の訪問でありましたが、S様ご家族には、心より御礼申し上げます。これまで建築を作る現場そのものに終始していたこのブログも、念願でありました、関わる人の心の部分を伝えれるような気がしております。それらを受けとめ、組まれていく建築の意識の高さ、住み手の思い。かなり高い次元の建築になる事を、肌で感じて参りました。
S様ご家族に、心より御礼申し上げます。
(黒坂)