大山の家

「東京S邸:現地確認」

東京S邸、加工場での木材加工の進む中、基礎着手前に中里棟梁と大山棟梁が現地の確認に東京に行った。先行して東京に入っていた監督の月舘と地縄(じなわ)を確認しながら、その後丁張(ちょうはり)の位置や、障害物などを確認していく。丁張(ちょうはり)とは、基礎施工に先立ち、基礎の外周を杭と貫(ぬき)でぐるりと囲い、基礎高さの墨や、基礎の通りを記すもので、基礎工事の基準線を出すために仮設するものである。

現地確認

現地確認

敷地いっぱいに建つ事になるが、雁行させたプランで庭スペースが確保されているので、その庭スペースにクレーンを設置する事にして、基礎完了後に入ってくる木材などの資材の配置場所などを、この時点で確認する。

障害物の確認

障害物の確認

建物の高さは、一般的なものよりぐんと低いものであるが、先に紹介してある赤松の丸太を上げるので、建て方にはどうしてもクレーンが必要になるのだが、十分な庭スペースのお陰で余裕で設置出来る事に、先ずは安堵した。この大山棟梁と神奈川県横浜市の家を建てた時は、敷地目一杯に半地下室のある3階建ての家だったので、クレーンなど設置する事が出来ずに、全て手で上げた事が思い返される。クレーンにより作業能率が格段に上がるのは想像に難くないだろう。

地縄

地縄

基礎工事の紹介は省かせて頂いて、次回は建て方に入る。東京のこの地で、丸太を使った木を組んでいく建築は、随分と話題になったようだ。「木の香りが良い」そんな嬉しい言葉も掛けて頂いたそうである。

(黒坂)