大山の家

「コストバランス」

当社展示場などの、木をふんだんに使った建築の良さは、十分にお分かり頂けていると思う。造り手の木の使い方次第で、見え方も感じ方も違ってくるのも、既にご承知いただいているものと思う。だが、そこに在る全てを最高のモノで作っている訳ではない。

キッチン

キッチン

上の写真はキッチンだが、床は赤松、壁は普通のキッチンボード、キッチン本体もスタンダードな価格帯のもので、食器棚の面材は突き板である。天井は杉羽目板で節があるもの。下の写真は子供室。床は赤松で節の多いもの。壁天井にいたっては、ビニールクロス。建具類の面材は突き板。吹抜け境に障子を設える。

子供室

子供室

こうやってコストバランスを取りながら家を作っている。面白いのは、こうやって部分的に抜き出して紹介すると、ようやく分かるが、全体を一渡りで見渡すと、そこのコストダウン部分には気付かれない方が殆どだ。手を抜いている訳でない、しっかりと作り込んでいるからこそ、であると感じる。

(設計:黒坂)