大山の家

「色付け」

おかげ様で、木の建築の要望も高まり、積極的に木を見せていく現場が多くなっている。組み立てる時点で既に仕上げ材なので、傷付かないように仕事を進めなければならない。これが中々に大変なのであるが、携わる職人も承知の事なので、安心して現場を見ていられる。

柱の右側を塗ったところ

柱の右側を塗ったところ

木を外に見せた場合、雨掛かりとなる部分には木材保護を兼ねて色を付けていく。木材保護着色塗料と言われる物だ。これをそのまま重ね塗りするのであるが、そのまま塗ってしまうと写真のように木の目が出ない。

木目、見えますか?

木目、見えますか?

原液から調整していき、木の目が潰れないように塗っていく。この現場では、使った木そのものの年功が経っていたので、殊更薄くと心掛けた。木自体も色が出てくるので、これでも若干濃いかな、という感じであるが、上手くいったと思う。細やかな仕事は、木加工だけではない。

(設計:黒坂)