八戸市田向の木の住まいの内覧会、今日が最終日である。見学された方はご存じだが、植栽と外構工事がまだ途中の状態で、その造る過程も見学頂いている。
それにしても、植物の人へ与える印象は大きい。建物が活きてくる。それだけに難しい仕事でもある。植樹の難しいのは、描く形のものがまず入らない事。それに、その樹木の移植に適期でないことがある事。
玄関アプローチから和室の濡れ縁前には「ハナミズキ」を植えた。西の広い庭にはモミジやサツキ、ソヨゴに枝垂れ桜、ツバキも植えた。得てして変わり咲きを珍重したがる傾向があるので、つぶさに花の色と、好みの品種名を伝えた。敷地周囲は当初フェンスであったが、施主の意向でドウダンツツジの列植とした。背丈が低いものが入ったが、根付いた後の刈り込みで形を整える事にする。
工事終了段階で、完成形を見なければならないが、意向に合わない小さな木が多く、お叱りを受けた。そこいらは先回の記事に譲る。建築をトータルでここまで掘り下げて考える。学ぶのは我々だけでは無い筈だ。
(設計:黒坂)