大山の家

技が支える木の住まい「塗装工事」

八戸市田向の木の住まい、職人のご紹介、塗装工事である。

一般の方々は「ペンキ屋さん」という方が馴染みがあるだろうか。この現場では木部の着色をやってもらっている。五戸町の三七(さんしち)塗装店。今は代替わりされ息子さん達が技を引き継いだ。先代の父親からだから、当社とも相当古いお付き合いだ。その父親も現場は引退されたが、打ち合わせには足繁く通ってくれている。

濡れ縁下地処理

濡れ縁下地処理

通常、塗料メーカーから塗料を購入し、そのマニュアルに従って重ね塗りするのが一般的だと思う。だが、木の建築ではそうはいかない。木の目が潰されてしまうからだ。既成のものを薄め、薄く色が整うように塗っていく。あくまで木が主役で、その木の濃い色の部分に合わせ、薄い所に色をいれていく。

内部床、最後の調整

内部床、最後の調整

文字にすると簡単だが、一枚一枚、木を見ながらの作業であるから、気が遠くなる。着色していない処は水性のこれも薄くしたワックスで仕上げている。

リビングを望む

リビングを望む

木の建築であるから、木を活かした仕上げを施していく。今回の現場で、最も勉強させられた職方である。その苦労が完成の今に見えている。

(設計:黒坂)