大山の家

技が支える木の住まい「石工編その1」

八戸市田向の木の住まいの仕事を。

先日左官の仕事を紹介したが、この家には石を使って仕上げる処もある。少し紹介したい。

玄関ポーチには、御影石を貼る。300㎜角だ。石は目地のとり方で随分と違う表情を見せる。今回は目地巾3㎜で目地を通す。茶室は地際に近づく程、自然に見えるように造っていくが、この家は「和」だけを求めたものでなく、現代に受け入れられる表現をしたく、この貼り方とした。これに決定するまでも、相当の打合せを重ねた。

玄関ポーチの御影石

玄関ポーチの御影石

玄関ホールの壁。一枚目の写真と見比べて、お気付きだろうか。ポーチと玄関ホール、同じ石の壁で仕上がっている。これは大理石を張り合わせものだ。少し高価なものだが、クライアントも快く受け入れてくれた。一つの壁が石そのもので出来ている意匠となる。

玄関の大理石

玄関の大理石

リビングバックの壁には坑火石だ。ここは錆系の色とグレーの濃い色とで構成されるが、自然石であり、思った意匠の色が出せるか、最も心配であった。「錆系メインで」という当初に比べ、グレーが多く感じたためである。「錆系だけだと軽く見えただろうから、これでOK!良い感じです。」ホッと、胸を撫で下ろした。

リビングバックの坑火石

リビングバックの坑火石

外構にも石を使う。ここの外構は凝らしたものとなるので、楽しみにして頂きたい。これだけの石を使えたのも、クライアントとの縁の賜物である。それらは完成の折に改めて紹介したい。

(設計:黒坂)