大山の家

彩る空間

弘前W邸、ご紹介してからも少しずつ変更を加えている。大きな間取りの変更は無いが、家具などだ。この家の家具は既成のものを買ってくるのではなく、造り付けとなる。その数24箇所、腰掛からテレビ収納台、鏡台、本棚などだ。これらは完成後にご紹介しようと思う。

朝の様子(当社展示場)

朝の様子(当社展示場)

その変更の中でとても嬉しい内容があったので紹介したい。この家のご家族はとても読書好きで、各室に本棚の類が設置されている。リビングの窓下にもそのスペースを割いていた。暖房機と併せこれを窓下から移動させ、窓を床まで開く掃出し窓に変更。そして内側に障子を入れることを提案した。床は無垢のナラ材、壁は塗り壁、天井は梁を見せながら杉板を張る。この洋間に障子を入れる。当社の展示場もそうであるが、洋間に障子がシックリと合う。

夜の様子(当社展示場)

夜の様子(当社展示場)

以前担当させて頂いたお客様が言っていた。某大手住宅メーカーにリビングに障子を入れたい旨を話したら「洋間に障子なんてあり得ませんよ」という返答だったそうである。それをとやかく言うつもりはないが、光を柔らかく拡散してくれる障子、私は好きである。この部屋の収納量は若干減ったが、得たものは大きい。ご夫婦共に、障子の出現を大変喜ばれていた。

(設計:黒坂)