大山の家

千葉W別邸

拝啓 大暑の候 連日猛暑が続いておりますがいかがおすごしでしょうか。

八戸では、お祭りも終わりどことなく寂しい気持ちになっている今日この頃です。

 

先日、社員を連れ社内の勉強会と題し、仙台、千葉と社内見学会を行いました。

前回は、仙台の様子を御送りしましたので、今回は千葉のW別邸を御送りします。

 

一年半と言う工期をついやしましたが、やっとW邸が竣工致しました。職人、現場監督共に濃い時間と濃い仕事を経験したと思います。

当御邸宅は、庭園とのコンストラクションがとても重要なカギを握っていましたが、見事に庭園とバランスが取れた御邸宅が完成致しました。

設計は、平成21年の3月から始まり、5年の歳月がかかった作品となりました。設計者は、暮らし十職一級建築士事務所の前田伸治先生です。

 

表門

表門

道路から、緩やかな勾配で門までアプローチされており、両脇の塀に取り付く袖の高さが丁度良い高さになっています。屋根は、軽やかに翼を広げたように美しく、おとなしくも、造形としてしっかりとした姿を現しています。

玄関

玄関

玄関の天井は、格天井とし、格縁を細く見せ、格間に桐板を使う事で桐の持つ品格と格調を空間に生かし、杉柾の猿頬面をとった格縁で整えてありました。

玄関

玄関

式台は九州で見つけた山陰の松を、下足入の天板には岐阜で探した栃のちぢれ杢を現し、土間は敷瓦の四半敷として、天井の格調へ合わせてあった。

この玄関を担当した棟梁は、細越棟梁。若干まだ30歳の若い棟梁であるが、隅々まで丁寧な仕事をしている。

(つづく)

(大山 慎司)