大山の家

「弘前W邸:家具」

弘前W邸、仕上げ工事の前に、取り合う造付家具類の設置が盛んだ。過去、一軒の住宅でこれ程の量の造付家具を設置したのは、初めてである。写真は化粧ベニヤ等のものだが、杉で作ったものもある。建具を含め、杉を多用した住宅であるが、この弘前地区でこれ程の量の杉を使った家も初めてである。津軽地域では、ヒバでの建築が圧倒的に多いからだ。W邸は和室も杉で作っているので、木目が綺麗な事、このうえない。

リビングボード

リビングボード

リビングのテレビボードは、施主御夫妻の強い要望が込められたものだ。私自信が普段、殆どテレビを見ないのであるが、W邸御家族も同様で、それゆえの普段の生活そのままが反映されたような造作が施される。これも完成の折りに紹介したい。

階段途中にも、本棚を設置している。紀伊国屋書店や市立図書館を、御主人と一緒に巡りながら、本や雑誌の収納にも苦心した。私以上にアイディアを出して頂いた御主人の家具類が、もうじき形になる。楽しみだ。

階段本棚

階段本棚

現在、家具の設置と並行し、仕上げに入れる部屋は内装仕上げに入っている。壁に飾る絵や書などの配置も話題に出てきている今、新しい住まいへの期待感をヒシヒシと感じる。何しろ、5年間の思いなのだから。

(設計:黒坂)