夕陽が完全に沈んだ瞬間の、数分間だけ見える、地平線のオレンジ色と、夕闇の濃い青色へと続くなだらかなグラデーション。。。これを「ブルーモーメント」と言う。雲が一つも無い空で、このグラデーションをカメラに収める事が、私のライフワークでもある。ちなみに、空に夕陽がある内は夕陽写真と言って区別している。
弘前通いが続いているが、雪も無くなったので八戸から車で八甲田を超えて弘前に行っている。帰りが丁度、夕闇の頃の城ヶ倉大橋(じょうがくらおおはし)付近。絶好の撮影スポットであるので、先日は一眼レフカメラを持って行き、ブルーモーメントを狙ってみた。空に雲が無いのであるが、山際に雲が掛かる。連日の雨の影響であったろう、空に雲が無かっただけに残念だった。
雲が一つもなく、そういうシーンなど一年に二度三度あるか無いかだろう。その瞬間に出くわすなど、万に一つ。一生を通じて撮れるどうかも分からないのが、ライフワークとして追っている。弘前通いが続いている今は、チャンスだと思っている。
最後の一枚は、会社の同僚が撮った、八戸の工場地帯の夕景。30秒の露光で、海面と空が一つの色に溶け込む。絞りこんでいるので、点光源の光芒が綺麗だ。
湿度が低くなると、空気中の乱反射も少ないので、風景や夜景撮りでは、飛躍的に綺麗な写真になる。建築写真もそういう時期に撮ると、建築が映える。デジタルになり、カメラブームの昨今、お試しくださいませ。
(設計:黒坂)