大山の家

「弘前W邸:見えない所」

弘前W邸、夏の完成に向けて現場も盛んである。7日から10日に一度は、施主との打合せを兼ねて、現場に行くようにしているが、現場や加工場からの電話での細部の確認は毎日である。現在、大工は5人。全てこちらから行って泊まり込みで仕事をしてもらっている。私などより、この職人あってこその家づくりだと、つくづくと思う。

玄関下屋

玄関下屋

弘前W邸では、構造部分や仕上げには杉を大量に使っているが、土台と外廻りの木部はヒバを使っている。現場周辺は、このヒバ独特の良い香りが漂い、施主も喜んでおられた。写真は玄関の下屋を付けてる処であるが、高さ関係などが意匠の大きな要素となるので、社長も現場に行っては細かな指示を与えていた。結局、屋根面の見え加減と、本屋との取り合いで高さが決まり、図面よりも若干勾配を緩くしたのだが、完成の折りに門越しに垣間見える下屋に想像を馳せる。子供さんの誕生記念樹であるモミジを移植するのだが、このアプローチに絡めたいと考えている。

床下配管

床下配管

この現場での、電気と給排水関係の設備業者とは、私自身は直接仕事をするのは初めてである。設備関係も盛り沢山の家であるのだが、私の意図や施主の要望を良く理解し、現場に反映させてくれている。気になる処は即座に問い合わせてくれる。この事が、現場の完成度に大きく影響するものと思っている。床下や壁の中、天井裏の最終的には見えない部分になるのだが、その仕事はとても綺麗だ。御紹介は次回に譲るが、施主の都合で打合せが休日の日曜になるのだが、それでも快く時間を割いてくれている。この場を借りて、感謝申し上げたい。

そんな、設備関係も弘前W邸を通じて、紹介していく。

(設計:黒坂)